写真 2014.10.08

博士学位取り消しにあたって

2014年9月4日、大学院先進理工学研究科運営委員会は、本件博士論文は不正の方法により学位の授与を受けたものと認定し、博士学位取り消しに該当すると判断するに至りました。ただし、不適切な論文に基づいて博士学位が授与されたことについて本研究科の指導・審査体制に不備があり、本研究科の責任も重く受け止める必要があることから、一定の猶予期間を設け、論文訂正と再度の論文指導を受ける機会を与え、これが適切に履行され、学位論文として相応しいものになったと判断された場合には、取り消すことなく学位を維持すべきものと考えます。

本研究科においては、今回の事態について真摯に反省し、速やかに指導・審査体制を改善するとともに、研究者倫理教育の一層の充実と徹底に努めます。本件によって失われた信頼を回復するためには、本研究科の構成員一同、科学に携わる者の使命としての真理の探究という原点に今一度立ち戻り、次代を担う研究者・技術者を育成する学位授与機関としての責任を全うすべく、不断の努力を続ける所存であります。



大学院先進理工学研究科
研究科長 竹内 淳